Introduction

満開の桜

出羽の国(でわのくに)を、古い呼び名で「いではのくに」といった。

雪国です。豪雪地帯です。地元で生まれ、地元で育ち、地元で生きてる暮らしと生活。ここが好きかと聞かれれば、「嫌いではない」と答える自分がいる。それでも生きてます。ここで

都会から来た人間が「自然は良いですよね。空気がきれい」などと言いながら、田舎もんを下に見てることも知ってます。地方から都会へ出ていった、元田舎もんが多いというのも知ってます。

「空気ぐらいしか褒めるもんがないんだな」と思いながらも「そうですよねぇ」なんてお愛想笑い浮かべて同調するフリをしながら、僻んでいる自分がいる、のも確かです。

田舎暮らしの自然に囲まれての生活は、のんびりとした時間の中で、穏やかな暮らしを送ることができる。近所付き合いも濃密。良さそうに見えて、その濃密な人間関係ゆえの、鬱陶しさもないわけではない。

それを田舎特有のデメリットと言えるのかといえば、人と人との交わりであれば、都会だからだとか田舎だからだとか、基本的には変わらないものではないのか、・・・だって人間だもの・・・ねぇ。

 都会暮らしで、隣に住んでる人が、どんな人間で、職業は何で、子供が何歳で、どんな家族構成なのか、顔を合わせることも殆どなく、顔さえよく見知っていない。近所に暮らしているにも関わらず、何にも知らないというのも、考えようによっては怖いよね。

ひょっとしら、隣人の・・・あの人は・・・実は・・・実は・・・ キャー!

なんてことが、我が身に降り掛かって来る可能性も、無いわけではないわけで。人が多いということは、その分、リスクも高いということですから。

とは言っても、都会と田舎、どっちが良くて、どっちが悪いなんてことを論ずる気はない。今、静かなブームだという移住を勧めるわけでも止めるわけでもないのと一緒。

どこに住もうが、今まで暮らしてた環境とは違う所に、住むわけだから、本人の覚悟と行動力次第。

都会での引越し先だって、住みやすい場所もあれば、住みにくい場所もあるっていうことだけの話です。

自然に囲まれた環境で、お陽さまを浴び、体に風を受け、雨や雪が降るのを見つめ、木々のザワメキや植物の成長を見つめながら、季節の移り変わりを肌で感じ、暮らすことができる。

これが、田舎で住む大きなメリットなのかもしれない。

 そんな、「いでは」の里の、地元に生まれ、地元に育ち、地元で生きる、田舎もんの日々の暮らしや生活を綴るブログ。