行者にんにくの食べ方
天然物のは、幻の山菜と言われていますが、ギョウジャニンニクは1月頃から、ハウス栽培物が出始めます。
生の行者にんにくに味噌をつけて食べる。もろキュウならぬ、もろギョウか?この食べ方が1番と言う人も多い。
行者にんにくの天ぷら
山菜料理といえば、まずは、天ぷらですかね。サクサク衣の食感と、シャキシャキとした行者にんにく特有の香りが鼻から抜けて、ほんのりと爽やかな風味も感じられます。
行者にんにくのおひたし
はかまをとって塩少々を加えた熱湯でサッとゆでて水気をしぼります。独特の香りには上品な味わいがあり、おひたしにするとおいしく食べられます。
行者にんにく味噌
行者にんにくを、流水で洗い水気を切ったら、好みの長さに切ります。
フライパンに、味噌、みりんを入れ、加熱して弱火で煮詰めます。行者にんにくを加え、好みの固さになるまで煮詰め、粗熱が取れたら、煮沸消毒した保存ビンに入れて保存します。
行者にんにくの醤油漬け
醤油漬けは生のままだと、漬けあがるまで時間はかかりますが、こちらのほうが、よりギョウジャニンニクの風味を楽しめます。
行者にんにくを、熱湯でサッとゆでて水気をしぼり、醤油の中に漬け込みまず。切る長さは、お好みで良いでしょう。1本ものの方が贅沢さを味わえますが、刻んで漬ける方法もあります。
他には、行者ニンニクたっぷりの餃子とか、行者にんにくの肉巻き、行者にんにくと豚肉のオイスター炒め、鶏肉と行者にんにくの塩炒めなど、食肉との相性もいいので、いろいろと楽しめると思います。
食べると命に関わる!野草の罠
ギョウジャニンニクと、間違えて誤食されるものに、イヌサフラン、スズラン、バイケイソウなどがあります。どれも毒草とされていて食べると非常に危険な野草です。
イヌサフラン
イヌサフランは、春になると20~30cmほどの葉を伸ばしますが、葉は夏になると枯れ、秋にピンク色の花をつけます。花が咲くときには葉はありません。曼珠沙華(彼岸花)と生育がよく似ています。
イヌサフランの種子や球根に含まれる有毒成分は、植物全体に「コルヒチン」という猛毒を含んでいます。コルヒチンを過剰摂取すると、急性中毒症状として、咽頭灼熱感、発熱、嘔吐、下痢、背部疼痛などが現れます。重篤な場合には死亡することがあります。
この毒は、加熱調理しても変わりません。また、解毒剤はありません。。
今年(2019年)4月、群馬県において、知人から受け取った野草(イヌサフラン)をギョウジャニンニクと思って食べたことにより、食中毒が発生しました。2人が食べ、2人とも発症し、うち1人が死亡しました。また、6月には秋田県において、自宅敷地内に生えていたイヌサフランをウルイと間違えて採取して食べたことにより、食中毒が発生しました。1人が食べ、発症し、死亡しました。 神奈川県衛生研究所有毒植物イヌサフランによる食中毒について
スズラン
ユリ科の植物で、別名を君影草。ギョウジャニンニクと似ている有毒植物です。実だけでなく花にも葉にも全草に毒は含まれており、宮城県保健環境センタ-から誤食が報告されています。
スズランの葉が開いた状態でしか見たことがないと、勘違いしようがないような気もするが、地力のない痩せた土地のスズランは、葉が大きく広がらず、細いままだと見間違うのかもしれない。そんな、スズランを見たことがある。
中毒症状として、嘔吐、頭痛、眩暈、心不全、血圧低下、心臓麻痺などの症状を起こし、重症の場合は死に至ります。その有毒成分はコンバラトキシン、コンバラトキソール、コンバロサイドで、強心作用や血液凝固作用があり多量に摂取すると心不全の状態になります。
バイケイソウ
バイケイソウの新芽は、オオバギボウシ(地方名ウルイ)やギョウジャニンニクと似ており、極めて中毒事故が多い。新芽も葉も茎も根もすべて有毒で,毒性の強いアルカロイドを含みます。
中毒症状は、吐き気、嘔吐、手足のしびれ、呼吸困難、脱力感、めまい、痙攣、血圧低下など。重症の場合は意識不明となり死亡する。
茹でる、炒める、天ぷらにするなど熱を加えても毒成分は分解されず中毒を起こします。
毒草であるバイケイソウには不快な苦みがあるといいます。
行者にんにくと、他の山野草との一番の違いは『匂い』です。生のままでも、ニンニクのような匂いがします。まずは、他の山菜採取でもいえることですが、匂いで判断できる山菜も多いことを知っておくべきです。
何よりは、山野草の中には、死に至る猛毒を持つものがたくさんあります。調べても判断がつかなかったら、絶対に食べたり、人にあげたりしてはいけません。「生兵法は知らぬに劣る」の格言、肝に銘じるべきです。